猫 の祖先
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猫の祖先

■猫の歴史

 ネコ科はイヌ科とともに肉食によく適応し進化した哺乳類で、世界中に分布し、35〜41種に分けらています。生息環境は変化に富み、トラのように熱帯雨林、川沿いの低地にあるヨシの茂みややぶ、温帯の岩の多い混交林、丈の高い草原、寒帯の寒冷な荒れ地にすむものから、スナネコのように半砂漠地帯にすむもの、ユキヒョウのように高山の岩場にすむものまでいます。

 ネコ類は今から5000万年ほど前に現れ、3500万年前の漸新世初期まで栄えたミアキス科のものから、約4000万年前に分岐し500万年前まで栄えたニムラブス亜科がネコ亜科の直接の祖先であるといわれています。
生息環境は様々な猫の祖先
生息環境は様々な猫の祖先



■猫の祖先ニブラブス科の欠点

 ニムラブスの多くは後足にも5指(ネコ亜科では4指)をもち、あごが長く、歯数がふつう36本と多く(ネコ亜科では28〜30本)、顔は現在のジャコウネコ類によく似ていたそうです。そして獲物の殺し方も、頭の骨をかみ砕く原始的なものと考えられています。この方法では頭骨のがんじょうな大型の草食獣を捕食するのはほとんど不可能だったので、トラやライオンのような大型種は、この類からは出現しませんでした。大型の獲物を殺すことのできないニムラブスの欠点を埋めたのが、次に現れたマカエロズス亜科です。



■有名なサーベルタイガー マカエロズス科

 マカエロズスは2600万年前に出現し、第四紀のおよそ1万年前に滅んだグループで、有名な剣歯虎(サーベルタイガー)類スミロドンなどにあたります。この仲間では、上あごの犬歯が大きく発達して短剣状となっており、きばの長さは17〜20cm もありました。剣歯虎はこれを用いて皮の厚い大型草食獣を突き刺して出血させ、あるいは気管をかんで窒息させて殺したそうです。

この狩りの方法はおおいに成功し、300万年前ころの第三紀末から第四紀 初頭にかけては、マカエロズス類の中から現生のライオンに劣らぬほどの大型種も出現しました。


サーベルタイガーの顎と歯   リビアネコ(アフリカンワイルドキャット)
サーベルタイガーの顎と歯 リビアネコ
(アフリカンワイルドキャット)





■ネコ科の動物の繁栄


ネコの誕生に至るまでの流れ

ネコ類の誕生

5000万年前
ミアキス科

3500万年前
その後衰退

ニブラブス科

4000万年前
マカエロズス亜科

2600万年前
その後衰退


ネコ亜科

1500万年前
ネコの直接の祖先


 マカエロズス類にひと足遅れて現生のネコ亜科は、1500万年前ころにニムラブス亜科より分岐して現れました。ネコ亜科の動物の獲物の脊髄を切断して殺す狩りの方法は、初めのうちは剣歯虎の短剣状の犬歯の能率に及ばず、あまり繁栄しませんでした。

 しかし、第四紀に入ると、ネコ亜科の中からも大型種が次々に出現し、マカエロズス類の剣歯虎にとって代わり始めました。大型草食獣が、進化して逃げ足が速くなったため、剣歯虎の殺し方では獲物に逃げられることが多く、逆にネコ亜科のものの狩りではそれが少なかったからだそうです。ネコ類は動作が軽快なばかりか、大脳もマカエロズス亜科に比べてずっとよく発達し、それだけ知能がよいことも大きく影響したのではないかといわれています。こうしてネコ科の動物は現在の繁栄を築きました。

※参考資料: 1)小学館日本大百科 2)平凡社世界大百科事典 3)マイクロソフトエンカルタ総合大百科2003



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